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バーチャルオフィスは起業するときに有用な手段として用いられるようになってきましたが、実体のあるオフィスを持たないことで様々な手続きのときに不安が生じることがあります。起業したら納税の手続きを自分ですることになるものの、その納税地をどこに指定したら良いのかと悩むかもしれません。その基本的な考え方を学んでおきましょう。確定申告について不安な場合は税理士に相談しましょう。
バーチャルオフィスとは、実際に事務所を構えることなく、住所や電話番号などのビジネスサポートサービスを利用できる仕組みです。
◆主なサービス内容◆
【住所提供】
名刺やHPに住所が記載できる
【登記できる】
法人の登記が可能
【電話番号提供と転送】
専用市外局番の固定電話番号
【FAX利用】
パソコンやスマホで使える専用FAX番号
【会議室レンタル】
時間単位で借りられる打ち合わせスペース
【自宅などへの郵便転送サービス】
バーチャルオフィスへ届いた郵便は定期的に転送されます
◆初期費用や固定費用の削減◆
バーチャルオフィスでは、事務所の賃料や光熱費、設備投資などのコストがかかりません。また、事務員や秘書などの人件費も節約できます。これにより、資金繰りや利益率の改善につながります。
「格安で起業できること」これが最大のメリットです
◆信頼性やブランディングの向上◆
バーチャルオフィスでは、都心部や有名ビルなどの好立地に住所を法人登記できます。これにより、顧客や取引先に対して、信頼感やプロフェッショナルさをアピールできます。また、自社のロゴや看板を掲示できる場合もあります。個人事業主の場合でも。自宅の住所ではなく一等地の住所を名刺やWEBサイト、チラシなどに利用できます
◆柔軟性や自由度の高さ◆
バーチャルオフィスでは、自宅やカフェなど、好きな場所で仕事ができます。また、時間や場所に縛られずに、自分のペースで働くことができます。これにより、ワークライフバランスや生産性の向上につながります。
◆個人情報の保護◆
小さく起業して、事務所を借りずに自宅で仕事をする場合、どうしても必要なのが仕事用の住所や電話番号です。かといって自宅の住所や個人の携帯電話番号は公開したくないもの。そんな方へ最適です
◆働く場所の確保◆
バーチャルオフィスは働く場所を提供してくれません
自宅やカフェなどワークスペースを別に用意する必要があります。
◆郵便物受取が少し遅くなる◆
バーチャルオフィスに届いた郵便物が、自宅へ転送されます。
一度バーチャルオフィスを経由するため、手元に届くまでにタイムラグが発生します
◆要許認可の事業には使えない◆
許認可の必要な事業は承認されない可能性があります
下記は実在するオフィスが必要な仕事の例です
・弁護士
・税理士
・司法書士
・社会保険労務士
・宅建建物取引業
・有料職業紹介所
・人材紹介業
・宅建業
・古物商
・運送業
◆他社と住所が重複する◆
多くの利用者が同じ住所を利用します。これはインターネット上に所在地を記載したとき、ユーザーが所在地で検索すると、同じ所在地がたくさん表示されてしまいます。
バーチャルオフィスに限ったことでなく、レンタルオフィスやシェアオフィスでも同じことが言えるでしょう。
◆銀行口座開設が少し不利◆
銀行や支店によって審査基準は異なりますが、バーチャルオフィスの住所を利用して法人用銀行口座開設を申し込むと断られる場合があります。
これまでバーチャルオフィスの住所を悪用した詐欺が発生しており、新規で口座開設する会社に対し、警戒を強めているのが理由の1つです。
しかしながらネットバンクなどであれば、たいていの場合には問題なく口座は開設できます
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◆融資が少し不利◆
自治体や金融機関などから融資を受けたい場合、バーチャルオフィスの住所を使うと審査に通らないケースがあります。事業の実態がないとされる可能性があります。
創業融資に関しては日本政策金融公庫をオススメしています。
バーチャルオフィスを利用することにより、経営者としてしっかりとリスク管理を行い、会社経営にとってもっとも負担になる固定費を削減できているという受け止め方もできます。
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バーチャルオフィスを利用する場合、納税地という概念について理解しておく必要があります。納税地とは、所得税や法人税などの国税や市町村民税などの地方税を納めるべき場所のことです。
納税地は、事業所所在地という基準で決まります。事業所所在地とは、事業活動を行う場所のことです。
バーチャルオフィスでは、実際に事務所を構えることがないため、事業所所在地の判断が難しくなります。一般的には、以下のような要素を考慮して、事業所所在地を決めることになります。
◆事業の実態◆
事業の内容や規模、売上や利益などを見て、事業の中心となる場所を判断します。例えば、オンラインショップを運営する場合は、商品の発送や管理を行う倉庫や自宅が事業所所在地になる可能性が高いです。
◆人的要素◆
事業に関わる人の居住地や勤務地、出張頻度などを見て、人的資源の集中する場所を判断します。例えば、コンサルティング業を行う場合は、社員やパートナーの居住地や出張先が事業所所在地になる可能性が高いです。
◆契約要素◆
事業に関わる契約の締結場所や内容、相手方などを見て、契約上の拠点となる場所を判断します。例えば、広告代理店業を行う場合は、クライアントとの契約締結場所や広告媒体の選定場所が事業所所在地になる可能性が高いです。
納税手続きは所轄の税務署で行うことと定められていますが、その納税地は自分で選べる仕組みになっています。選択肢には三つあり、住所地、居所地、事業所等の中から納税するときに都合が良いところを選べば問題ありません。
住所地は住民票がある場所で、居所地は海外に住んでいる人が帰国したときに生活している場所などを指します。事業所等の場合には事業を行っている人がその所在地として定めている場所です。
【1】住所地
【2】居所地
【3】事業所
バーチャルオフィスでは、事業所所在地によって納税地が変わります。納税地は、税金の額や手続きに影響する重要な要素です。納税地を選ぶ際には、以下のような点に注意する必要があります。
◆税率の違い◆
納税地によって、国税や地方税の税率が異なります。特に、市町村民税は、市町村ごとに自由に設定できるため、大きく差が出る場合があります。納税地を選ぶ際には、税率の比較を行うことが望ましいです。
◆手続きの負担◆
納税地によって、確定申告や青色申告などの手続きが必要になる場合があります。また、納税地を変更する場合は、変更届けや移転届けなどの手続きも必要になります。納税地を選ぶ際には、手続きの負担を考慮することが望ましいです。
◆バーチャルオフィス事業者との契約内容◆
バーチャルオフィス事業者と契約する際には、納税地として使用できるかどうかを確認することが必要です。また、契約期間や更新条件、解約条件なども注意する必要があります。納税地を選ぶ際には、バーチャルオフィス事業者との契約内容を確認することが望ましいです。
事業所等を納税地にしたい場合にバーチャルオフィスでも大丈夫なのか?という疑問が湧くかもしれません。事業所の所在地として登記されているバーチャルオフィスの住所なら納税地にできます。基本的には登記されているならバーチャルオフィスでも自宅でも問題なく納税地と指定できると理解しておきましょう。
バーチャルオフィスのある場所を納税地にしたいときや、やはり自宅の住所地を納税地にしたいときなどにはどうしたら良いのでしょうか。起業するときであれば開業届出書に記載欄があるので、希望する納税地を記入すれば問題ありません。その後に変更したくなったときには所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書を提出すれば手続きができます。
バーチャルオフィスでは、事業状況や目的に応じて、納税地を変更することができます。納税地を変更する際には、以下のような手続きを行う必要があります。
◆国税庁への届出◆
納税地を変更する場合は、国税庁に対して、事業所所在地の変更届出書を提出する必要があります。この届出は、変更した日から2ヶ月以内に行う必要があります。また、法人登記と納税地を別々にする場合は、法人登記の住所と事業所所在地の住所が異なることを明記する必要があります。
◆市町村への届出◆
納税地を変更する場合は、市町村に対して、市町村民税の納税者変更届出書を提出する必要があります。この届出は、変更した日から15日以内に行う必要があります。また、市町村によっては、バーチャルオフィスの利用証明書や契約書などの添付資料を求められる場合があります。
バーチャルオフィスでは、納税地に関する経費計上にも注意する必要があります。経費計上とは、事業活動にかかった費用を収入から差し引くことで、所得や利益を減らすことです。経費計上によって、税金の額を節税することができます。バーチャルオフィスでは、以下のようなポイントに注意して経費計上を行うことが望ましいです。
◆バーチャルオフィス利用料◆
バーチャルオフィス事業者に支払う利用料は、事業に必要な経費として計上できます。ただし、利用料の内訳や領収書などの証明書類を保管しておく必要があります。また、利用料に含まれるサービスやオプションによっては、経費計上できないものもあります。例えば、会議室やコワーキングスペースなどの実際に使用した分だけ支払うサービスは、使用回数や時間などを明確に記録しておく必要があります。
◆自宅光熱費◆
自宅で仕事をする場合は、自宅の光熱費の一部を経費として計上できます。ただし、自宅全体ではなく、仕事専用の部屋やスペースの面積に応じて割合を算出する必要があります。また、光熱費の領収書や検針票などの証明書類を保管しておく必要があります。
◆通信費◆
インターネットや電話などの通信費は、事業に必要な経費として計上できます。ただし、通信費の内訳や領収書などの証明書類を保管しておく必要があります。また、通信費に含まれるサービスやオプションによっては、経費計上できないものもあります。例えば、プライベートで使用する分の通信費は、経費計上できません。
実際には事業を行っている場所ではないバーチャルオフィスの住所を使って納税地を決めてしまうことはできるのかという疑問はよくあります。起業するときに届出書を書こうとして自宅の住所地にした方が良いのではないかと思う人もいるでしょう。しかし、登記してしまえばバーチャルオフィスでも全く問題はなく、事業所等の所在地として認めてもらえるので納税地にできます。
京都市内に所在地を置くバーチャルオフィスには東京や大阪など他府県にあるバーチャルオフィスにはない大きな特徴があります。これは京都市内特有の独自の風習から来ているものであると言えるでしょう。京都のバーチャルオフィスは、バーチャルオフィスを使っていることがバレにくいのです。その理由とは?
京都バーチャルオフィス
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