読者の方が以前に勤めていた会社のエピソード
その会社は改善提案がとてもさかんでした。
改善提案書になんでも書いて、専門の委員会に提出すれば、
1件につき200円もらえるんです。
内容は改善さえしてれば何でもOKです
さらに年間チャンピオンは10万円程度もらえます。
仕事が暇になると、私の前の席の先輩がせっせと提案書を
書いています。
彼が私に言いました。
先輩
「おい、おまえもどんどん書かないと損だよ。
俺なんかこの一時間で5枚かいたよ。時給1000円、
おいしい企業内バイトだよ。」
案の定、係長からは、
「ええ加減仕事せえ!!」と怒られてましたが、
本人の企業内バイトというか、もはや企業内副業は毎日毎日来る日も来る日も続きました。
しかし内容がひどかった。
オフィスの入り口付近にぶつかりそうな、柱があります。
そこに「あぶない注意」という貼紙を張るというもの。
これで一件。200円。これならまだ許せます。
彼は提案書を短時間で量産していきます。
催促で1時間に5枚の提案書を完成させたこともあります。
したがって、非常に内容が薄っぺらいのです。
全ての提案は「貼り紙」関連です。
彼の提案のおかげでオフィスは貼り紙ばかりになってしまいました。
見渡せばどこもかしこも貼り紙だらけ。
ここまでも、まだまだ何とか許せます。
彼の次の提案が何とこれ。
「オフィスに張り紙が多くなりすぎたので、一つにまとめる」
ついにここまで来てしまったのです。本末転倒もいいところですね