アパレル業界で、
ブランド立ち上げに携わった読者さんからのエピソード
アパレルで駆け出しの頃、個性的な女性のデザイナーについた。
一等地に路面直営店を構える、オーナーデザイナー。
すれ違う人が振り返るくらい、趣味・センスが最悪で 個性的で、ハデハデだった。
ゲテモノ・キワモノ
人と違うものが好きなファンは、どこにでもいるもので
その道の、通の間では人気もあった。
長い間、新ブランドのネーミングをみんなが考えていた。
数日後、 「 ブランド名決めたわよー! 」のオーナーデザイナーの声。
発表を待つ。
「 凄くいいのを見つけたの 」
発表です。
・・
・・
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・・
「 アクメ 」!!!!!
「 アクメ 」!!!!!
「 絶頂とか頂点っていう意味でね、最高ってことよ!」
「 いいでしょー 」
??????????
無邪気、世間知らずにもほどがある。
当時は検索なんてない、辞書をひいて一生懸命探したに違いない。
同意を求められても・・・
想像しただけで恐ろしい。
これから名乗る時 「 私、アクメの山田太郎と申します 」
私は言えるだろうか?相手はどう思うだろうか?
男はいいが、女性スタッフは・・・。
言うに忍びなかったが、別室で先生に説明した。
少なくとも日本では、性的なジャンルの単語であることを。
「 あら、そうなの 」 「 ダメなの? 」
説得して渋々納得はしてもらった。
その時、もしアクメで決まっていたら、僕の人生も違っていたはずだ。